全職種向け

【医師・看護師向け】公立病院の正確な労働条件を事前に知る方法

給料や賞与、時間外の支給条件といったものは事前に知ってから働きたいものだ。

民間病院の場合は労使契約の内容は一般向けに公表されておらず、実際の労働条件は採用が決定後に通知されることになる。事前に確かな情報を知りたいならば、病院見学や採用説明会のときに採用担当者や先輩職員から聞き出すしか方法がない。

だが、非常に残念なことに、この採用担当者の説明があてにならないことも少なからず存在する。

私自身、半年のボーナスが100万円と聞かされていたにもかかわらず、実際に6ヶ月働いてみたら、20万円弱しか支払われなかったという経験をしたことがある。疑義問い合わせたが、「間違ってました」「ごめんなさい」の平謝りで、結局追加で支払われることはなかった。

私の周りにも同様の経験をした医師は多い。とくに地方(田舎)にある、大きめ(初期研修医を受け入れているくらい)の病院において、給与の計算ミスが発生したり、事前に聞いていた話と違う条件で採用されたりするケースが多いと個人的には感じている。

だから、できることなら、事前に公式な文書で労働条件を知っておきたいのであるが、公立病院の場合はそれができる。

県立病院や市立病院といった公立の病院は、県や市などの行政が行う事業として運営されている。公務員の労働条件が条例で定められているのと同様に、公立病院の給与や労働条件は条例や規程で定められていることがほとんどだ。

当然ながら、条例や規程はe-Govをはじめとするインターネットサービスで公開されており、誰しもが自由にアクセスし閲覧できる。公立病院の労働条件も然りで、多くの場合はその病院を運営する県、市、団体の条例や規程を調べることにより、正確な情報を入手できる。例えばこんな感じだ⇒八戸市立市民病院企業職員の給与の種類及び基準に関する条例施行規程

案外調べられることを知らない方が多かったので、取り上げてみた次第だ。

これから県立、市立病院で働くことを検討している方は、条例や規程を探ってみて、実際の労働条件を事前に調べておくことを推奨する。

なお、実際の運用がどうされているかは別問題。例えば、時間外が支給されると明記されていても、「診察を行っていた分しか支払いません」などといった制限が現場判断で行われていることがある。そういったところは先輩職員に確認しておくことが重要だ。

-全職種向け